Gaming Life

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それでも小学生にプログラミングの授業はあってほしい

某バズった刺身タンポポ記事、大学生時分の私には身に覚えがある事が多すぎて余りに頭の痛い話だった。

note.mu

運良く地方の国立理系に通わせて貰っているが、プログラミングの講義の質は本当に先生次第。基本に忠実に、かつ最新の規格に沿って教えてくれる先生もいれば、まだC言語しか触っていない学科で、第二回で世界に挨拶し、第三回で説明もなくjavaでクラスを作らされ、置いてけぼりの学生をよそに講義予定の30分前に「もういいよね?」帰宅する先生もいる。

他大の話だが、リストを自作し、それも含めて課題を提出したのに「ライブラリに頼るな」というありがたいフィードバックを頂いたというお話をTLで観測したこともある(出来が良すぎたからどこかからコピペしたとでも思われたんだろうか)。

教えられる学生側もまぁ問題はあって、エラーメッセージ読まない、サンプルを丸写しだけして的はずれなことをやってる、質問の意図が意味不明など……元記事の通り色々問題はある。(もしこの記事をガチ同級生が読んでたらスマン。これは特定個人宛のメッセージではないし、私の知る同級生は皆私にないもの沢山持ってて羨ましいって日々思ってる)

大学でさえこの有様だから、政府が進める「小学校でのプログラミング教育」なんぞ上手くいくわけがなく。断言できる。

文科省の考えるプログラミング教育

文科省の資料によると、プログラミング教育の目的は、「プログラミング的思考を育成」らしい。

まぁそんなの無理だと思う。

バイトで小学生に算数を教えることがあるが、絶望的に出来ない子はいる。掛け算すらままならないような彼らに「プログラミング的思考を育成」なんて目的でやるプログラミング教育は絶対にうまくいかない。彼らにプログラミング・コンピュータに対する苦手意識を植え込むだけ。彼らはいずれ「圏外でLINEが繋がらないバグをどうにかしろ!」とクレームを入れるリテラシー皆無のモンスタークレーマーとなるのだろう。

結局のところ、伝統などと理由をつけて元号公表を必死に遅らせようとする政治が主導するプログラミング教育に期待してはならないのである。

だが小学校のプログラミング教育に賛成

悲観的な話ばかりしてきたが、私は小学校でのプログラミング教育は是非してほしい、と考えている。ただし、プログラミング的思考の習得などという高尚な理由ではなく、プログラミングに夢を抱く純真無垢な少年少女の「その幻想をぶち壊す」目的でなら、である。

閑話休題

私が本格的にプログラミングの勉強を始めたのは2年半前。小学校の頃から漠然と抱き、高校生時に読んだ「社長が訊く」で絶対になりたいと決めたゲームプログラマーという夢。夢自体は持っていたがその夢に向けて動き始めたのはつい最近になってから。理由は単純で「プログラミングの学び方」を知らなかったから。

田舎者で小心者の私は身近にプログラマーがおらず、探すことも出来ず。結局大学進学で親元を離れるまでプログラミングはしなかった。それでもパソコンは大好きで、実家のオンボロPCでOfficeを弄ったり、ブラウザゲームを遊んだり、Firefoxにアドオンを大量に突っ込んでマルウェアをインストールしてしまい大目玉を食らったりしてきた。

大学で漸くプログラミングが学べそうな情報系に進学した。あとで聞くと、大学の同期もざっくりと「プログラミングが学べそうだから」という理由で弊学科に進学している方が多いらしい。

入学した時はこの学科に来るような人はプログラミングの経験の有無はあれど、皆PCスキルは一定以上持っていると思っていた。

しかし実際は物理化学では私より遥かにいい成績を取れる人がexcelをロクに使えない という現実。プログラミングは出来なくともOfficeが使えたaiくんはいつの間にやら「パソコン詳しいオタク」扱いされるようになったのである。

変に持ち上げられてしまった以上、それに見合うスキルを得たいと、何冊も技術書を買って、独学でプログラミングを学ぶようになった。ここでようやく私は、交友関係、社会性を生贄に捧げることで「プログラミング書いたことない」から「プログラミングかけなくはない」にクラスチェンジすることができたのだ。

プログラミングの向き不向きは早めに判断したほうがいい

長々自分語りしてしまったが、言いたい事は一つ。

「もっと早くプログラミング勉強したかった!!!!!!」   私はゲームを作るためなら大学でのキラキラな交友関係や社会性を投げ捨ても構わないと割り切り、独学で(勿論講義で貰った資料、課題も参考にしたが)プログラミングを学び、一人でミニゲームを作れるくらいにはなれた。

しかしもっと早くから勉強できていれば今頃とんでもないゲームが作れていたかもしれない。今頃ゲーム会社のスーパープログラマーになれていたかもしれない。そんな後悔は尽きない。(まあまあ長いこと勉強してるのにその程度かって指摘はやめて。心折れる)

大学に入るまでプログラミングをしてこなかったのは、結局のところきっかけがなかったから。そして学び方が分からなかったからなのだろう。

もし小学校でプログラミング教育が実現すれば、プログラミングの才能、面白さに目覚めた小学生が私の様な後悔をすることなくとんでもない3Dゲームを作るかもしれないし、その若さ故の柔軟な発想で世界を変えるサービスを開発するかもしれない。

逆に今のままであれば、プログラミングで薔薇色の未来が待っているという幻想を抱き情報系の大学、専門学校に進み、そこで自分には向いていないと悟り四年(二年)をつまらなく過ごしてしまう人が生産され続けるだろう。

悲しいことにプログラミングは向き不向きがはっきり出る技能。大人になってそれを判断するよりかは、もっと早い段階で判断させ、向かない人にはプログラミングへの幻想を捨ててもらい別の道に迷いなく進んでもらう。向いている人には授業を足がかりにその才能を早くに開花させてもらう。

これならばプログラミング教育に賛成できる。

締め

随分元記事と趣旨がずれた話をしてしまった。

こんな記事を書くことにしたのは(打ち消し) 自分のツイートがバズってブログ告知ぶら下げたらアクセス伸びたから乗っかって記事書こうとおもった 元記事にプログラミング教育なんて無理、といった話があったから。TLで稀に見かける、真剣に小・中学生向けのプログラミング教育機材開発に取り組んでいる方を見ていると、そんなに悲観しなくてもと思う。

いつかこういったプログラミング教育機材でプログラミングに目覚めた子から産まれた傑作ゲームが遊んでみたい。